自律神経には表現によく使われている交感神経(バリバリ神経)からだと心を活動的にする昼の神経と、副交感神経(ゆるゆる神経)からだと心に休息をもたらす夜の神経があります。これらは互いに拮抗する働きをしていて、たとえとして、交感神経はアクセルに、副交感神経はブレーキにたとえられています。
交感神経、副交感神経はどの臓器にも分布していてその機能を知らず知らずに調整していますが、さらに付け加えると、白血球も自律神経の支配を受けていることです。
白血球の細胞膜上には、交感神経の刺激を受け止めるためのアドレナリン受容体、副交感神経の刺激を受け止めるためのアセチルコリン受容体があり自律神経の支配を受けています。
ですから、ストレスなど活動的な形で交感神経(バリバリ神経)の過緊張が起こると好中球が増加し、また、好中球の武器である活性酸素が過剰になると組織障害が引き起こされます。
逆に、癒し系のゆるゆる神経の副交感神経が優位になるとアセチルコリン受容体があることからリンパ球が増加して免疫力が高まる形に誘導されます。
つまり、NLR(好中球/リンパ球比)を見れば、好中球とリンパ球の比率が分かり、交感神経と副交感神経どちらが優位になっているかを判断できるのです。
がん治療においてのNLRは炎症の度合いを判断できるもので、高値は炎症度が高くがん細胞の進行を表わし短命化を表わす指標になります。
この様に自律神経は免疫とも関係しており、免疫機能の中心を担う「白血球」の数や働きにも影響しています。
交感神経は、好中球を増やしリンパ球を減らします。それに対して副交感神経は、リンパ球の占める割合を多くし、好中球を少なくします。
自律神経は、こうした好中球とリンパ球の数と働きを調整します。
自律神経のバランスが整っているときは、例として、好中球とリンパ球は「好中球:リンパ球=60:40」という関係にあります。
このように好中球とリンパ球のバランスが保てているときは、好中球もリンパ球も、それぞれの働きが最大限発揮され、免疫機能が高くなっています。
体内で好中球が増えすぎると、体のあちこちで炎症が起きやすくなります。またリンパ球には、ガン細胞などを破壊する役割があります。そのため、リンパ球が少なくなると、ガン細胞が増えて、ガンが進行することになります。
がん治療においてNLRの良好な比率だけでなく、リンパ球の総数も1500個もしくは1000個以上の確保が免疫力の最適に必要となります。
この様に、自律神経の活動は免疫細胞と深く関係していることから、炎症を反映するNLRの値を経穴刺激免疫療法によって、自律神経のバランスを良好に誘導して好中球とリンパ球の働きを最大限発揮できるように整えるものです。
ストレスなどによる交感神経の緊張が、がんを進行させることが明らかになっています。このことから、乳がん組織内に交感神経が活発な場合は、その患者は予後不良であることが報告されています。
このようなことから、自律神経調節において、がんサバイバーでのストレスは極力に過剰にならない心構えと共にストレスの溜まらない生活スタイルに努めていただきたく思います。
がん戦略に副交感神経を誘導
がんは、免疫力によってがん細胞の増殖が抑制されたり、がん細胞が死滅させたりする働きがあります。がん戦略を考える上で免疫力は、極めて重要なポジションにあります。
免疫能は、精神的ストレスや気苦労や、心の悩みなどによっても免疫力が抑制に働きます。ですから、心の持ち方、考え方、環境の変化などによって、免疫能に与える影響を理解する必要があります。
例えば、仕事が外勤から内勤に、その逆の環境の変化が思わないストレスとなり、その上に、飲酒、喫煙、飲食が増え、さらに、不眠や肥満などが重なり長年化すればかなりのボリュームで免疫能の負の負担となることが推測されます。
近年のがんの研究によって、多くのがん遺伝子の存在が明らかにされています。これらの多くは、正常細胞が本来持っている上皮細胞の再生の増殖関連遺伝子であって、正常細胞が交感神経などの刺激を受け続ければ、この増殖関連遺伝子に異常が起こり、その細胞が悪性化するものと思われます。
前述の、考え方や環境の変化による悩みなどのストレスが交感神経刺激の持続を引き起こし交感神経が働いたときに分泌される「ノルアドレナリン」の受容体のある好中球(白血球)が増加となります。増加された好中球が活性化すると、武器となる放出する過剰な活性酸素によって上皮細胞を傷つけて、細胞損傷を引き起こすことが知られています。
一方、リンパ球には副交感神経が働いたときに分泌される「アセチルコリン」の受容体があり、副交感神経が優位になるとリンパ球が増加します。従って、リンパ球と好中球の割合は、その時点での自律神経のバランスを示すことになります。
バランスがいかに大切かというと、交感神経刺激が持続すると、 副交感神経支配のNK細胞からのパーフォリン(NK細胞の攻撃活性物質)分泌が低下し、 がん細胞を攻撃するNK細胞の攻撃(キラー)力が低下します。 がん患者の免疫能はほとんどの場合、免役抑制状態にあります。 この傾向は、早期癌患者でも見られ、癌の進行とともにその傾向が強まるといわれています。
「ストレスを除くことが大切になる」
1)これまでの生活や生き方を見直して、気疲れや働き過ぎを避け、心の悩みを除くようにします。
2)がんは免疫能が高まると、進行が止まったり、退縮し始めることがあるので、 恐怖心を抱いたり、悲観的にならないようにします。
3)リラックし副交感神経を誘導となるツボ刺激やくつろいだ気分になれる時間を設けます。
以上の様なライフスタイルは副交感神経を優位して、免疫能を高めることにつながります。
「NARA自律神経及び免疫に関わる経穴(けいけつ)36」を学び自分で副交感神経優位を誘うツボ刺激も一つの方法と考えます。
「予防のための心のケア」
1)予防を必要以上に怖れない。不安なストレスは交感神経を動かしてしまいます。
2)くよくよしないで、笑いを優先する。笑いや穏やかな気持ちはNK細胞の働きが高まるとされています。
3)感謝の気持ちを大切にします。小さな事でお世話になったとしても「ありがとう」を言ってみます。
4)セルフケアを身に付けましょう。自分で行うセルフケアは気持ちを前向きになり治癒力を高めます。
5)自分に甘えず自分で出来る事は率先して行いましょう。行動力が責任感が生きる力になります。
興味のある方はお試しください
自律神経に絡んだツボと免疫力を高めるツボとして厳選されたツボより選択されて無痛刺激又は有痛刺激かを選択していただき施術にあたります。施術には西條一止(にしじょうかずし)医学博士が副交感神経を高める「座位・呼気・浅刺」での刺激方法として確立された方法を使用します。これは座位の姿勢で息を吐いている間に皮膚から4ミリ以内に浅く刺し効率よく副交感神経を優位にする方法です。可能であれば、さらに有効とされている「長座位」を採用したく思います。
「施術モデル例」
「状況を緩和みて施術の変更」
「自律神経を乱れている」、「心身の不調が診られる」、「うつ状態のきざしが診られる」この様な状態であれば自律神経を整えるツボを優先させることをおすすめします。
*お教えしますツボはセルフケアとしてまとめたものでお役立てください。
「自律神経調節・免疫7ツボ」
手と足のツボに絞り、やりやすく、覚えやすく、まとめましたの一度試して見てください。
1.外関(がいかん)「三焦経」 手の関節の背面のシワ中央より上3横指
2.労宮(ろうきゅう)「心包経」 指を屈曲し、人差し指と中指先が手掌シワに当たるところの中間
3.合谷(ごうこく)「大腸経」 母子と示指を開いてできるVという字形の底部
4.足三里(あしさんり)「胃経」 膝を曲げ、下より脛骨前縁を指先で押し上げていくと止まるくぼみ
5.太衝(たいしょう)「肝経」 足背の第1,第2中足骨低間の前のくぼみ
6.隠白(いんぱく)「脾経」 足の第1指の爪甲根部の内側の角を去ること1分
7.湧泉(ゆうせん)「腎経」 足底を低屈し、足底中央の前1/3のくぼみ
お教えしますツボ刺激をご自宅で気軽に行われることをお勧めします。